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2014年 08月 07日
マッサージ師との違い 整骨院の先生だと言うと大半の人がマッサージ師や整体師と同じだと考えているようで、法的に明確な区別がされているのにも関わらず柔道整復師達自身が、食いぶちを繋ぐためにそこの線引きをないがしろにしてしまっている場合が多い。マッサージというものは、医師の指示なく行うことが出来るのは『あん摩・マッサージ師』の資格を所有する人達のみで、その他理学療法士などの医療従事者は医師の指示がない限りマッサージという施術を行ってはならない、となっている。 では整骨院で行われている身体を揉む行為はマッサージではないのか。柔道整復師は基本的に急性外傷の施術・応急処置が医師の指示なしで行える資格であり、その急性外傷に対するアフターケアとしての『手技療法』は認められている。しかしその手技療法を慢性疾患の患者に使ってしまっているのが今の整骨院の現状で、保険請求の締めつけが厳しくなってきてしまっている現代において、急性外傷の処置だけでは整骨院の経営はとても成り立たない。よって手技療法と言われる、いわゆるマッサージの技術で患者を呼んでいる整骨院がほとんどなのだ。 ただその現状を恥じている柔道整復師は少なからず存在する。治療というものに拘り、明らかな肩こりや慢性疲労の患者をかたくなに断っている整骨院さえあるくらいだ。しかし慢性疾患のケアが急性外傷を事前に予防する手立てになる場合や、慢性疾患で毎日のように通われている患者が急性の外傷で来院する場合だってある。 診察と薬の処方がメインで自分の身体を知らない整形外科の先生よりも、毎日身体を触って丁寧に対応してくれる整骨院の先生に頼る患者も多く、整形外科に行かなければいけないような症状であったとしても一度は毎日通っている整骨院の先生に相談してみようと考える患者も意外と多く存在する。 また、どうしても自分自身は治療に拘っていきたいという柔道整復師の場合、店舗の横に整体院を設け、肩こりやリラクゼーションを求める患者にそちらを勧め、また整体師の手が空いている時には「中押し」と言って柔道整復師が身体を触るまでの待ち時間に全身をほぐすという業務をさせているところもある。 整骨院という治療院自体のあり方がこのようにして変わりつつある今、マッサージという技術をメインで行っている事は決して褒められた行為ではない。しかし患者の立場から考えてみると、病院の先生よりも親しみやすくて身体も心も元気にしてくれる、そんな憩いの場があってもいいのではないかとも思う。
by genki6600
| 2014-08-07 22:13
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